秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~

先ほどの文字でのやり取りを思い返し、まだ仕事が終わっていなさそうだからとすぐに諦めるも、エレベーターの到着のランプが点灯し、思わず足が止まった。

胸を高鳴らせて開く扉を見つめていたけれど、そこから出てきた人物が誰か気が付き、一瞬で口元が強張る。

昨日と同じ男性を後ろに従え歩いていくのは翔悟さんの祖母、会長だった。まさか今日もその姿を見ることになるなんてと心が凍りつく。

会長は真っ直ぐ前だけを見て、出口に向かって進んでいく。幸いにもそのルート上に自分はまだ到達していなかったため、このまま外へ出て行ってくれたら気づかれずに済む。

けれど心は落ち着かない。どこかに身を隠したいという思いに駆られて、辺りを見回す。

すぐそばには太い円柱の柱。とりあえずその陰に隠れることに決めて静かに移動したのだけれど、柱にぴったり寄り添うように置かれていたゴミ箱に足をぶつけてしまい、派手な音を響かせてしまった。

なんてことをと顔から血の気が引いていく。体を小さくさせつつ恐る恐る視線を戻すと、ちょうど会長もこちらに顔を向け、目があった。

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