秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~
これからどうなってしまうのだろうと不安に押し潰されそうになりながら、私も重くなった足を引きずるように歩き出した。
駅の改札を抜ける時も、電車に揺られて手すりにつかまっていても、頭をよぎるのは、先ほどの会長とのやり取りと、翔悟さんの顔。
必死に翔悟さんとの幸せな未来を思い描こうとするけれど、その度に黒いモヤが立ち込めて、全てを塗りつぶしていく。
強まる不安と同じくらい、翔悟さんへの想いも大きくなる。翔悟さんが好き。彼と過ごす穏やかなひと時を失いたくない。別れたくない。
涙を堪えて電車を降り、泣かないように唇を引き結びながら家路を進む。一日ぶりの我が家に帰宅し、そのまま私はベッドにダイブした。その瞬間、気が緩んだのか涙が溢れ出てきて、それから一時間ほど、私はグズグズと泣き続けた。
お風呂に入って体はさっぱりし涙も止まったけれど、心にまとわりついたモヤモヤまでは落としきれず、ため息が止まらない。
キッチンに立つもやっぱり食欲がわかない。水切りかごの中には、お風呂に入る前に洗ったお弁当箱。それを見ていると、徐々に不安が膨らみだす。