好きなんだから仕方ない。
クロエラは彼女の手を握ったまま、額へと持っていき俯いて泣いていた。変えられなかった現実が悔しくて力も知恵も無い自分が許せなくて。この現実を許した世界を恨んだ。
「ずっと好きだったんだよな」
「はい」
「ずっと愛していたんだもんな」
「はい・・・っ!」
返事をするのでいっぱいいっぱいなのだろう。お互い、認め合った上である程度の距離を置いていた俺でさえ泣き叫んで何かに当たり散らしたいんだ。ずっと一番近くで知らぬ間に愛し合ってきたクロエラはもっと辛い事だろう。
せめて、最後に言ってほしかった。エイミア様の口から嘘でも良い。愛していると言ってあげてほしかった。そうすればまだ、クロエラの心は救われた事だろう。
「ずっと好きだったんだよな」
「はい」
「ずっと愛していたんだもんな」
「はい・・・っ!」
返事をするのでいっぱいいっぱいなのだろう。お互い、認め合った上である程度の距離を置いていた俺でさえ泣き叫んで何かに当たり散らしたいんだ。ずっと一番近くで知らぬ間に愛し合ってきたクロエラはもっと辛い事だろう。
せめて、最後に言ってほしかった。エイミア様の口から嘘でも良い。愛していると言ってあげてほしかった。そうすればまだ、クロエラの心は救われた事だろう。