ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています
「わかりました」
ロザンナの力強い返答に、アルベルトは満足げな顔をし、「行くぞ」と歩き出した。
初めての申請は、「宰相殿には相談はされましたか?」と事務員から思った以上に渋られ続け、「本当によろしいので?」とアルベルトにも散々確認する。
「妃教育を優先すると約束の上だ」とのアルベルトのひと言でやっと事務員が折れ、試験の手続きをしてくれた。
試験に関する書類を手にしたことで、ロザンナのやる気は満ち溢れていく。
別れ際に「ありがとうございます」とロザンナが心から感謝すると、アルベルトは「さっきの約束違えるなよ」と念を押し、去っていった。
これまでアカデミーに入学すると同時にアルベルトから距離を置かれていたのに、これはどういうことだろうとそこはかとなく不安になる。
とは言え、花嫁候補としてここにいるのだから妃教育を優先せよと言われるのは当然。
ふたつめの条件も自分が知らなかっただけで、もしかしたら花嫁候補が一般の講義を希望した時に王子がこの条件を出さなくてはいけない決まりでもあるのかもしれない。
しかし、自室に戻りルイーズとの昼食の席についた後、そうではないと知ることになる。