ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています
確かルイーズが先生と呼んでいたと気がついたところで、学園長がロザンナたちに向かって一歩前に出た。
「おめでとう。君たちふたりとも合格だ」
朗らかに告げられた結果に、ロザンナとルイーズは嬉しさいっぱいに再び手を握り合う。
「彼らは、これから君たちの補佐をする教師だ。妃教育を優先するため、どうしても他の学生に遅れをとってしまうだろう。その分を彼らと補習で補って欲しい」
学園長は横目でメロディを見つつ、こそこそとルイーズに話しかけた。
「薬学を学びたいそうだな。ここで大いに学んで、王立の魔法薬研究所の研究員を目指してほしい」
すかさず「学園長!」とメロディから非難の声が上がるも、しれっとそれを無視して今度はロザンナへと顔を向けた。
「聖魔法を使える者は貴重だ。しかも君の才能にみんなが注目している。ぜひ卒業後は王立の……」
「学園長、そこまでにしてください。二人とも優秀な人材である以前に、アルベルト様の花嫁候補です。なによりも卒業後は王太子妃としての道を進めるようにこの一年精進すべきです」
鋭い指摘に、「それは分かっているが」と学園長がもごもご呟く。
「大丈夫です。私共はアルベルト様の大切な花嫁候補をお預かりする気持ちでいます。決して無理はさせません」
ゴルドンの言葉に、メロディは気を良くしたように微笑む。