ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています

途端、男子の手から教本や鞄が落下する。赤らんだ顔で見つめ返され、ロザンナは後ずさった。


「女神だって聞いていたけど、これほどまでに美しいとは。未来の国王夫妻が美男美女過ぎて、他国から嫉妬されそうだ」

「国王夫妻って……アルベルト様には他にお気に入りのご令嬢がいるみたいだから、ロザンナさんが花嫁に選ばれると決まったわけじゃ」

「リオネル、諦めた方がいい。ロザンナさんは俺たちには高嶺の花すぎる」


ムキになって口を挟んできたリオネルに男子生徒は哀れんだ顔をし、落とした教科書類を拾い集めた。

黙ったリオネルに代わって、集まってきていた男子たちがロザンナへと一斉に話しかけ始めた。

「才色兼備」や「一緒に学べて光栄」などと、時々聞き取れる言葉から褒められているのは分かるが、彼らの圧の強さにロザンナは固まる。

そこへゴルドンがやって来て、手を叩く。


「席について下さい。授業を始めますよ」


ざわめきを残しながらも生徒たちは素直に席に戻り、ロザンナも少し不機嫌なリオネルに腕を引かれ、譲ってもらった席に腰を下ろした。

ふっと窓際に目を向けて、ロザンナは息を詰める。

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