ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています
「私が好きなのを知っていましたの?」
「あぁ、前にゴルドンから聞いた。今のうちに食べておけ」
「ありがとうございます。昼食は無理かと諦めていましたけど、本当はすごくお腹が空いていましたの」
早速一口頬張り、久しぶりの好物の味にロザンナは目を細めたのだった。
サンドイッチを食べ進めながら、ゴルドンの授業はわかりやすいと夢中になって話をしているうちに、魔法院の前で馬車が止まった。
「送っていただき、それにサンドイッチも。ありがとうございました。どうぞ素敵な午後をお過ごしください」
深くお礼をしロザンナは馬車を降りたのだが、当然のような顔でなぜかアルベルトもついてくる。
「お城に帰られるのでは?」
「あぁ帰るよ。ロザンナを無事ゴルドンの元に送り届けてからね」
「その必要は……」
「ありません」と続ける前に、アルベルトはロザンナの手をとって歩き出す。
引っ張られる形のまま魔法院の中へ入ると、階段下に集まっている聖魔法クラスの生徒たちをすぐに見つける。
集団の傍に立っていたゴルドンが気づき、「アルベルト様」と苦笑いを浮かべた。
突然の王子の登場に女子から嬉しそうな声が上がったのを耳が拾う。