ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています


「はい、先生。次の課題はなんでしょう」


やはり今日も見逃してもらえなかったと落胆しつつ、ロザンナは改めてメロディへ体をむける。


「課題。えぇ、そうですね。毎日出されるのも大変でしょうから……今日からは補習にします」


課題が無しになる流れかと喜んだのも束の間、すぐさまロザンナはがくりと肩を落とす。

席に戻る途中で、マリンやその取り巻きたちと目があった。

マリンはあからさまではないものの、取り巻きたちからははっきりと小馬鹿にしたように笑われ、ロザンナは悔しさを覚える。

椅子に座ると「元気出して」とルイーズから声をかけられ、ロザンナは力なく微笑み返した。

放課後、とぼとぼとロザンナは指定された教室へ向かう。

妃教育は主にアカデミーの東館の教室を使っているのだが、メロディから言われたのは西館で、最上階にあたる四階の角部屋だった。

東館でも空いている教室はあるのになぜこの部屋なのだろうかと疑問を抱きつつ、ロザンナは扉をノックした。

返事はなかったが鍵は開いていたため、「失礼します」と声をかけながら室内を覗き見る。

目に飛び込んできた壁一面の本棚に「わぁ」と感嘆の声を漏らし、ロザンナは中に足を踏み入れた。

< 169 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop