ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています

その日から、ロザンナは放課後になるとアルベルトの執務室へ通うようになった。


「今日も補習頑張ってね」


授業を終えて、今日は何をしようかと考えていたロザンナへと、ルイーズが苦笑いで声をかけた。

実は補習でないことはルイーズも知っている。

しかし、教室内でロザンナの動向を注意深く観察しているマリン派の花嫁候補者たちがたくさんいるため、事を荒立てないようにあえて補習と言うことにしているのだ。

ちらちらとこちらを見ているマリン派の彼女たちを横目で見てから、ロザンナは同じく苦笑いで「ありがとう」と返事をし、ルイーズを見送る。

聖魔法の教本をバッグに入れて立ち上がりかけ、慌ててロザンナは座り直した。

メロディとの補習なのに聖魔法の教本だけ持っていくのはおかしいかもとマナーの本も追加で入れて、もう一度立ち上がる。

逃げるように教室を出ていく途中で、戸口の近くで取り巻きたちと立っていたマリンと目があい、すぐさまロザンナは視線を逸らす。

そのまま教室を出ようとしたが、彼女たちの横に差し掛かった瞬間、声がかけられた。


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