ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています
そのひとつがアルベルトがマリンを自分の花嫁に選ぶところだ。変わらない。いや、変えられないものという前提で、この九回目もロザンナは生きてきた。
どう返したら良いか考えを巡らせていたが、マリンのスッと息を吸い込む音が耳につき、ロザンナは視線を戻す。怒りに満ちた顔に背筋が震えた。
「それは、今日は選ばれないと分かっていたということかしら。正妃は無理でも第二妃にはなんて約束でもしていたのなら、楽しめるわよね」
「まさか、誤解です!」
「ならどうして、あなたはあんなに熱心に妃教育を受けていらしたの? 必要ないはずよ」
それもさっきと一緒で、ロザンナ自身は熱心に学んでいたつもりはない。
しかし悲しいことに、同じことだけを繰り返し学んでいるせいで、講義の内容はすっかり頭に入ってしまっている。
それをマリンは、ロザンナが必死に努力をした結果だと勘違いしているのだろう。
そこまで考えて、ロザンナはもしかしてと思いつく。
それが今回、いつも二番手だった最終試験の結果順位がマリンよりも良かった理由かもしれないと。