ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています
最終試験の点数には、一年を通しての意欲や態度の評価点数も加算されるのだ。きっと講師の目にもロザンナはそのように見えていたのだ。
そうじゃないのにと頭をかきむしりたくなる衝動を必死に堪えて、ロザンナは訴えかける。
「王族の妃は私には荷が重すぎます。もちろんそんな話もありませんし、アカデミーに来てからアルベルト様とは挨拶程度しか言葉を交わしておりませ……」
「そんなの信じない!」
腕をきつく掴む乱暴な力と響いた金切り声に、ロザンナは言葉を失う。唖然としたまま、マリンの怒りに満ちた目を見つめ返す。
「あまり感情を荒立てないアルベルト様が、今日は不機嫌でした。男性と楽しそうに踊るあなたの姿を、嫉妬にかられた様子で見つめておられました」
「アルベルト様が? 勘違いですよ。そんなはずが……」
その瞬間、ロザンナの顔から血の気が引いていく。アルベルトが自分に対してそんな態度をとったことなどこれまで一度もない。
しかしそれだけじゃなかった。よく考えたら、こうしてパーティー後にマリンに呼び止められたり、感情をぶつけられるたりするのも初めてだ。