ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています
「なんか今日のロザンナはいつもにも増して輝いてるわね」
「選ばれなくても、この一年は無駄じゃないもの。育んだ絆は消えない。これからも大切に生きていく。アルベルト様のことだけじゃないわ。ルイーズだってそう。私たちの友情はまだ始まったばかり」
「ロザンナと友達になれて、私も誇りに思ってる」
力強く言い切ったロザンナにルイーズは横から抱きついて、微笑みをたたえながら思いを告げる。
それを見たロザンナの取り巻きたちがずるいと言った様子で一斉にロザンナに抱きつこうとし、もみくちゃになりながらも笑い声が生まれた。
楽しそうなロザンナたちに人々の視線が集まる。見る者たちの心を和ませ、そこでもまた自然と笑顔が広がって行く。
緊張感の薄いロザンナたちに不満の眼差しを向けるのは、マリンとその取り巻きたちだ。
「ずいぶん余裕がお有りなのね」などと嫌味の言葉が飛び交っているため、彼女たちの近くにいる他の生徒たちは鬱陶しそうな顔をしている。
「選ばれるのはマリンさんと決まっているのに、哀れですわ」と隣りに立つ友人から話かけられ、マリンはロザンナを見つめたまま、「そうね」と鼻で笑う。