ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています
マリンの取り巻きたちが彼女に同調し、ざわめき出す。
「信じられない」と誰かが声をあげたことで、生徒たちの間に一気に動揺が広がっていく。
学長が「静かに」と呼びかけても、全く効果はない。
すると、ルイーズがマリンの前へと飛び出し、怒りをぶつける。
「何を根拠にそんな事を言っているの! ロザンナは自分の力で頑張っていたわ! 毎日のように出されていたメロディ先生からの課題も手を抜かなかったし、テスト前なんて寝不足でフラフラだったわよ!」
学長の声では駄目だったのに、ルイーズの叫びでざわめきが一気に静まっていく。そんなな中、女子生徒がまたひとり声を上げる。
「ロザンナさんは本当に素敵な女性です! 負傷者を前にみんな足が竦んで動けなかったのに、進んで治療にあたった姿は女神そのものでした! 騎士団員の方々ならよくわかっていると思います」
緊張しながらの発言は聖魔法のクラスで友人となったピアだった。
そして室内で警備として立っている騎士団員たちも次々と首を縦に振る。幸いにもみんな第二騎士団員だ。
再びざわめきが起きた。周囲から嫌悪感の含んだ視線を向けられ、完全に自分が不利な状況であるのをマリンは感じ取る。