ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています

アルベルトは足を止めて、ロザンナを力強く抱きしめた。


「俺の方こそ夢のようだ。この瞬間をどれほど願っていたことか。最近、執務室に顔を出せなくてすまなかった。この前城で捕まえた男とアカデミーのとある講師陣がなかなか口を割らなくて」


城で捕まえたというのはロザンナを襲ったあの男で、とある講師陣はもしかしたら妃教育に関わるメロディ以外の教師たちのことかもしれない。

アルベルトが何を聞き出そうとしているのかまではわからなくても、何かしらの自分と関係しているだろうとロザンナは察する。

そして、しばらく彼が自分の目の前に現れなかった理由に、見限られた訳ではなくて良かったと今更ながらホッとした。


「まだすっきり解決したわけじゃないのが心苦しいが、もうロザンナを離せない。何があっても揺らがず、俺のそばにいてくれ」


アルベルトの真剣な声が熱を伴って心に広がり、ロザンナはしっかりとアルベルトを抱きしめ返した。


「あなたを慕う気持ちは決して揺らぎません。これからもあなたを想い続けます。ずっとおそばにいさせてください」


歓声が飛び交う中、ロザンナははっきりとアルベルトへの思いを言葉にした。


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