183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
慌てて口を両手で覆うも、時すでに遅し。
振り向く前に、後ろから肩に誰かの手がかけられて、ヒヤリとする。
恐る恐る振り向けば、そこには困ったような笑みを浮かべた副社長がいた。
『君は、企画部の西谷真衣さんだね。盗み聞きが趣味なの?』
スマホを内ポケットにしまった彼の口調は優しいが、その目には非難の色が滲んでいる。
『な、なんのことでしょう』
内心では大いに焦りつつも、真衣は白を切ろうとした。
けれども、ごまかされてはくれないようだ。
『とぼけても無駄だよ。企画部の社員がボイラー室に来る理由がない。俺の後をつけてたの?』
『違います! 私は蛍光灯を――』
嘘をついてはいないが、誤解を解かなければと思うあまり不自然に早口になる。
蛍光灯が切れかけていたところからを説明する真衣に、真偽を見定めようとするような視線が向けられていた。
『蛍光灯、ドア横の段ボールのやつか』
『はい、そうです』
副社長は真衣を追い越してドアまで行く。
納得したから話は終わりで、出ていってくれるのかと期待しかけたが、残念ながら違うようだ。
振り向く前に、後ろから肩に誰かの手がかけられて、ヒヤリとする。
恐る恐る振り向けば、そこには困ったような笑みを浮かべた副社長がいた。
『君は、企画部の西谷真衣さんだね。盗み聞きが趣味なの?』
スマホを内ポケットにしまった彼の口調は優しいが、その目には非難の色が滲んでいる。
『な、なんのことでしょう』
内心では大いに焦りつつも、真衣は白を切ろうとした。
けれども、ごまかされてはくれないようだ。
『とぼけても無駄だよ。企画部の社員がボイラー室に来る理由がない。俺の後をつけてたの?』
『違います! 私は蛍光灯を――』
嘘をついてはいないが、誤解を解かなければと思うあまり不自然に早口になる。
蛍光灯が切れかけていたところからを説明する真衣に、真偽を見定めようとするような視線が向けられていた。
『蛍光灯、ドア横の段ボールのやつか』
『はい、そうです』
副社長は真衣を追い越してドアまで行く。
納得したから話は終わりで、出ていってくれるのかと期待しかけたが、残念ながら違うようだ。