183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
「それも、そうだな……」
柊哉の中では、誕生日会より仕事が優先だ。
多くの従業員を抱える大企業の経営者として、それは当然だと考えている。
誕生日だからと気を使われたのなら、余計なことをするなと注意するところだが、仕事上のパワーバランスの問題が絡むのなら、すんなりと予定変更を受け入れられた。
「明日は十七時には帰れるだろう。今、来週のスケジュールも見直している。できるだけお前の帰宅時間をこれまで通りに――」
啓介がそう言いかけたら、真衣が遮った。
「私が須藤さんを訪ねてきたもうひとつの用事がそれです。私を気遣っての無理なスケジュール調整はやめてください」
マウスを操る手を止めた啓介が、三メートルほど離れたドア寄りに立つ、真衣の方に振り向いた。
柊哉も眉を寄せて真衣を見る。
「妻帯者向けのスケジュールとか、そういうのいりません。柊哉が働きやすいように、それだけを考えてくだされば結構です。私は所詮、契約妻ですから、夫婦の時間を作る必要はないんです」
「真衣……」
柊哉は再び真衣の手首を握った。
「なに?」と勝気な目で見上げられる。
「怒ってる?」
柊哉の中では、誕生日会より仕事が優先だ。
多くの従業員を抱える大企業の経営者として、それは当然だと考えている。
誕生日だからと気を使われたのなら、余計なことをするなと注意するところだが、仕事上のパワーバランスの問題が絡むのなら、すんなりと予定変更を受け入れられた。
「明日は十七時には帰れるだろう。今、来週のスケジュールも見直している。できるだけお前の帰宅時間をこれまで通りに――」
啓介がそう言いかけたら、真衣が遮った。
「私が須藤さんを訪ねてきたもうひとつの用事がそれです。私を気遣っての無理なスケジュール調整はやめてください」
マウスを操る手を止めた啓介が、三メートルほど離れたドア寄りに立つ、真衣の方に振り向いた。
柊哉も眉を寄せて真衣を見る。
「妻帯者向けのスケジュールとか、そういうのいりません。柊哉が働きやすいように、それだけを考えてくだされば結構です。私は所詮、契約妻ですから、夫婦の時間を作る必要はないんです」
「真衣……」
柊哉は再び真衣の手首を握った。
「なに?」と勝気な目で見上げられる。
「怒ってる?」