【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)
「ベルンのそういうとこ、本当によくないと思う」
「何か?」
「天然たらし!」
「た、たらしって! それはフェルゼンでしょ!」
「いや、ベルンの方が悪質だ」
フェルゼンがシュテルを擁護する。
「男前過ぎて惚れちゃうよ、ベルンさま!」
シュテルがふざけて抱きついてくる。苦しい。
「意味わかんないし! シャワーまだだからやめてよ!」
「臭くないよ? 僕が臭い?」
「シュテルが臭いわけないでしょ! っていうか匂いかぐな! ホント、やだ! この人とヤダ!!」
シュテルは汗でさえ高貴な香りがするのだ。やめて欲しい。