キミの世界で一番嫌いな人。




ドキドキなプラネタリウムが終わると、私は館内のショップに走った。


通りかかったときに目にしたストラップ。

それは小さな瓶に入ったピンクと青色のクラゲ。

すごく可愛くて、ずっと頭の中に覚えていた。



「あった!」



やっぱり人気の品だったらしく、ちょうど最後のふたつ。



「はいっ!こっちが秋斗くんで、こっちが私の」



素早く購入して、待たせていた外のベンチに駆け寄った。

目の前にストラップを差し出すと、瞬きをさせて、じっと見つめる秋斗くん。


あれ…?もしかして嫌だった……?



「これ、最後のふたつで…、あっ、でも気に入らなかったら返品もできるか───きゃっ!」


「お揃いとか初めて。…すっごい嬉しい」



ありがとう青葉ちゃん───。

秋斗くんはそう言って、私を優しくもきつく抱きしめた。


この人を大切にしたい。
この人が、私の彼氏。

今日は大好きな彼氏とのデート。



「まだ少し時間あるよね?」


「うん。まだ大丈夫だよ」



新幹線は夕方の便。

水族館にも開園早々から来ていて、まだ時間帯はお昼時。

さっき園内で軽食を食べたからお腹もいっぱい。



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