独占欲強めな外科医は契約結婚を所望する
「あっ……それは」
彼に見られてはならないものだと瞬時に悟ったが、すでに時遅し。彼はしげしげと興味深そうに、チューブを眺めている。
ずっとバッグに入れっぱなしにしていた私が悪いとはいえ、まさか、こんな状況で小田切先生に見つかってしまうなんて……。
ごくりと息を呑み、なんて説明しようかとぐるぐる考えている間に、彼の尋問が始まる。
「潤潤、ねえ。……これ、誰と使おうと思ったの? ほかの男と、だとしたら論外だけど、俺との時に使おうとしてたなら、それはそれでショックだな」
「べ、別に誰でもありません……っ。黒瀬さんが、勝手に渡してきて……!」
「……ホントだ。コバルト製薬って書いてある。あの会社、こんなのも作ってるんだ」
どうやら私が自主的に購入したものでないということは、わかってくれたようだ。
安堵の息をついた次の瞬間、彼は興味を失ったようにチューブをぽい、と床に放る。それから私の穿いているテーパードパンツのホックをはずし、ファスナーを一気に下ろした。
くつろげた部分から、彼のかたい手のひらが侵入してくる。