独占欲強めな外科医は契約結婚を所望する
「小田切先生は確かにイケメンですが、女性とセックスするより、難しいオペを成功させた時に興奮する変態です。他をあたってください」
不愛想にそう言い切ると、蓮見先生が「ブフッ」と噴き出す。黒瀬さんは目を丸くして私を見ていたが、やがて美しい微笑を浮かべて口を開く。
「……わかりました。今回はあきらめます。先生方、お仕事の邪魔をして申し訳ありませんでした」
黒瀬さんは丁寧に頭を下げて、医局から出ていった。
その後ろ姿を蓮見先生が追いかけ、ふたりは廊下を並んで歩きだす。小田切先生とは違い女性にはとことん甘い蓮見先生のことだから、彼女をフォローしているのかもしれない。
……はぁ。やっと静かになった。気を取り直してデスクに戻り、再びパソコンに向かう。
少し経ってから、背後でクスクスと忍び笑いが聞こえたので振り向く。
「愛花先生、面白すぎ」