独占欲強めな外科医は契約結婚を所望する
「ん、純也……のぼせ、ちゃう」
お湯でないものが満ちた足の間にそろそろと忍び込もうとする彼の手を掴んで、ここでこれ以上はつらいと訴えるように、涙目で彼を見つめる。
「……だね。ベッドでゆっくり抱こうかな」
中途半端に火照った体を一度シャワーで流し、濡れた体をバスタオルでくるまれると、お姫様抱っこで寝室まで運ばれた。
ベッドの上にそっと下ろされ、覆いかぶさってきた彼とシーツの上でギュッと手を握り合う。自然と視線が絡み、引き合うように唇を重ねた。
キスをする度に胸が熱くなって、素肌に触れられる度に、切ないほど彼が欲しくなる。こんなに激しい感情が自分の中にあったなんて、純也と結婚するまで知らなかったよ――。
またひとつ、彼によってもたらされた〝初めて〟を噛みしめながら、私は与えられる甘い快楽に酔い、彼の背中に爪を立てた。
思い切り愛し合った後、ベッドの上でぐったりしていたらふたりともお腹が鳴ってしまったので、私は「なにか作ってあげるようか」と気まぐれに提案した。
しかし、料理などほとんどしたことのない私だ。少々緊張しながら冷蔵庫にあった豚肉と野菜をしょうゆベースで適当に煮込んだら、なんとも微妙な代物が出来上がった。
自分の中では一応、肉じゃが風のものを目指していたつもりなのに……。