独占欲強めな外科医は契約結婚を所望する
「そりゃあね。でも、まだ二泊三日の初日だよ? 愛花へのプレゼントは、まだまだこんなもんじゃ終わらない」
「ホント? 朝からずっと楽しい時間をもらいっぱなしなのに」
「だって、まだキスすらあげてないし」
「え……」
どきりとした次の瞬間、素早く身を屈めた彼が唇に軽いキスを落とした。日常とは違う空気に包まれながらの口づけはなんだか新鮮で、いつもよりドキドキする。
「……プレゼントのひとつ。旅行中、愛花にいっぱいキスしようって決めてるんだ。いつもは病院にいる時間が長くて、できない日もあるからね」
彼らしい甘いプレゼントに、胸がきゅんと鳴る。
休暇前の数日は、心おきなく休むために遅くまで仕事や勉強に時間を割いていて、夫婦の会話やスキンシップがほとんどなかった。
それらの作業に没頭している最中は気にならなかったけれど、いざこうしてじっくり彼と向き合うと、やっぱりこの頃純也が足りていなかったなって思う。
「……ありがとう。それ、すごくうれしいプレゼント」
小さく笑って告げると、顔を近づけたままで彼も笑う。