独占欲強めな外科医は契約結婚を所望する
「小田切先生」
困り果てた私は、彼の服を遠慮がちに掴みながら、声を掛けた。そして、振り向いた彼に告げる。
「あなたと一緒にいると、体も心も自分のものじゃないみたいに、制御できなくなっちゃう……。こんなんじゃ、想定していたような結婚生活は送れそうにありません。私から言い出しておいて申し訳ないのですが、結婚のこと、もう一度考え直――」
話している途中で、突然目の前に彼の影がかかり、唇を奪われた。そのまま体を押され、ゆっくりソファに組み敷かれる。両手首はソファに縫いつけられ、抵抗もできない。
「ん……なん、で……っ、せんせ……」
玄関で交わした軽いキスとは違い、何度も何度も角度を変え、食むように唇を愛撫される。その合間に戸惑いの声をあげると、彼は鋭い眼差しで私を射貫く。
「なんでって……。愛花先生がめちゃくちゃかわいい告白してくるからでしょ」
「こく……はく?」
わけがわからず、潤んだ瞳で彼を見上げる。