【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
カップの中身が残り半分ほどになったころ、社長はようやく頭をあげて私の方へと身体を向けた。
その表情は、さっきよりも落ち着いたようにも見える。
「――情けない話しになるんだけど⋯⋯聞いてくれるかな?」
「はい」
私がしっかり頷くと、社長は安心したようにホッと息をつく。
何か不快なことをしていたなら謝りたいと思うとし、悩んでいるなら、少しでも役に立ちたい。
いつもコンペの相談に乗ってくれる社長を、そしてさっき好きだと自覚した社長を、支えたいという気持ちは本物だから。
さっきまでの苦しそうな彼の様子を思い浮かべて、純粋にそう考えていたら
伸びてきた社長の手に肩を引かれて、私の身体はあっという間に広い胸の中にすっぽり収まっていた。
キツく抱きしめられて眼鏡が食い込む。
そして心臓が早いリズムを打ち出して、さっき自覚したばかりの想いが、唇なら溢れ出そうになる。
緊張したまま社長の胸に耳を寄せていると、