【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
『おめでとう』
ステージから降りてきた晴れやかな園部に、今年は伝えることができて安心した。
ものすごく悔しいけど。
2年連続で授賞した同期がいることを、誇らしくも思う。
もう私は、自分を卑下したりしたくない。
頑張った、と褒めてあげたい。
そう強く決意していると、
『今年は、ホールディングスの漆鷲栄会長の強い意向により、異例の“会長賞”があります』
司会の営業部長がとんでもないことを言い出した。
なるほど。
例年であれば、選考には関わってもこの場に現れるのはフーズの取締役だけ。
会長がこの場に現れたのは、そういうことだったのか。
はじめてのことに、社員たちは大きくざわめき
もちろん私もポカンとしていたら
『――会長賞⋯⋯真島来美』
落ち着いた、威厳のある声が名前を呼ぶ。