【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「まぁ――でも、勝負は俺の勝ちだな」
感動に浸りながら思い返していたら、園部がぶち壊すようなことを口にした。
もう。
せっかく喜びに浸っていたのに。
キッ、と隣を見上げる。
「いいの。私は全力を尽くしたし、会長に褒めてもらったから勝ち負けなんて――」
「ばか、本気にすんじゃねぇよ」
ムキになった私の腕を、なだめるように掴んで遮る。
その力は強くはないし痛くもないんだけど
視線があまりにも真剣で
言葉を止めてしまった。
なに⋯⋯?
夜の闇でもわかるくらい彼の瞳は熱く揺らめき、そして真っ直ぐ私見下ろして。
「そうじゃねぇよ⋯⋯。言っただろ。授賞したら決めてることがあるって。
本当はお前に勝ちたいとか、負けたとか、そういうことがしたいんじゃなくてなぁ⋯⋯」
少し言い淀んで、二の腕をギュッと掴む。
それから苛立ったように顔を背け
ぐっと唇を噛み締めたあと、私の両肩に手をおいて真剣に見下ろした。
「ったく、いい加減気付けよ。真島、俺はずっと前から、お前のこと――⋯⋯」
「?」
しかし、最後まで言い終えないうちに、私の背後を見て固まる園部。
『お前のこと』何?
後ろに、なんかいるの?
視線の先を確認しようとしたら