【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「永斗さん、戻らなくて大丈夫なんですか?」
ふと時計を見たら、あと少しでお開きの時間が迫っていた。
優雅にコーヒーを飲む永斗さんをみあげると、彼はカップを戻したあと肩をすくめる。
「うん。閉会の挨拶はじーさんにしてもらう予定だから、僕はもう終わり」
「そう、ですか」
良かった、と思ってしまった。
「ほんとは⋯⋯来美が抜けたあと、ここまで追ってきたんだけどね」
「え⋯⋯?」
白状するような言葉に驚いて、カップを手にしたまま永斗さんを見上げると、カウンターに頬杖をついた永斗さんは私と視線の高さを合わせた。