【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「⋯⋯君は戻るの?」
まるで、引き止めるように聞こえるのは、私の願望からだろうか。
私の手からカップを奪うと、少しだけ椅子をこちらに向けて返事を催促する。
「わ、わたしは――」
本当なら会長に表彰してもらったんだから戻るべきなんだと思うけど。
でも⋯⋯
正直なところ。
プレゼンを提出したあとも、社長室で変な会話を聞いてしまったり、美久ちゃんのプロデュースがはじまったり
今日まで永斗さんと会うことは叶わなかった。
もちろん美久ちゃんとの準備は楽しくて時間を忘れられたけど。
同じくらいモヤモヤした不安も大きく成長していたわけで。
いざ二人きりになったらどうしよもなく、彼を独占したくなる。
戻りたくないよ。