【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―


―――――


「くそ⋯⋯」


書斎を後にした僕は、実家のエントランスで眉間を抱えて、頑固なじーさんを恨んでいた。

何が譲歩だ⋯⋯。


『三ヶ月待ってやろう。コンペの授賞式がお前の誕生日だったな?
お前が誕生日を迎えてもその娘と進展が無ければ諦めて、わしの決めた娘と結婚しろ。』

『三ヶ月⋯⋯?』

『お前ほどの色男なら、簡単だろう。
これは、いつまでもフラフラ遊びおった永斗への最大の譲歩だ。
⋯⋯漆鷲家の直系は、お前にかかっておるんだぞ。
早く結婚して、子供をもうける! 漆鷲家存続が最優先だ』


それを最後に、会長としての威厳のあるオーラを放った祖父は、それについて触れる事は許さなかった。
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