気まぐれな猫と俺様束縛系飼い主のちょっと危険で甘い生活
蓮達、黒瀬組が埠頭に向けて走り出した同時刻


‟ アッ・・頭が・・重い・・。”

薄っすらと瞼を開けると、そこは、何処かの倉庫らしかった。
何処からか潮の香りもする・・・海の近く・・埠頭の倉庫か・・・。

身体を動かそうとすれば、そこで、手を後ろで縛られていることに気づいた。

‟ チッ、手は使えないか・・・。でも、まぁ、カラスが黒瀬組に連絡した頃
  だろう。黒瀬組からだと、速くて30分か・・・。”

「あ~、お目覚めか?CAT。」

声を掛けてきたのは、大西組若頭側近の不破。後ろには、浜田ともう一人
生徒会副会長の和田と若頭の大西。

「クスリは、大西組が黒幕だったのね。
 高校生まで使うなんて、こんな事上に知れたら組が無くなるわよ。」

すると、大西が馬鹿にするように言い放つ。

「ふん、そんなのはなぁ~、バレなきゃ良いんだよ。
 実際、黒瀬組も必死に探ってるが未だに何も掴めてねぇじゃねーか。」

確かにね。
でも、それも今日まで、時期に黒瀬組がここに来る。
こいつらは、まだそれに気づいていない。

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