気まぐれな猫と俺様束縛系飼い主のちょっと危険で甘い生活
「このままで聞いてくれ、俺はお前が大事で・・大事すぎて周りが
 見えてなかった。
 俺一人でお前を護ろうと躍起になって、結果お前に嫌な思いをさせて
 しまった。
 俺じゃ、もうダメなのか?
 俺は、お前がいなかったら生きていけねぇよ。
 俺が馬鹿だった・・・頼む、戻って来てくれ。」

背中越しにも、蓮の本心からの言葉だというのが伝わってくる。

「戻ってきて欲しいの?
 私が必要?」

「玲じゃないとダメなんだ。・・・愛してる。」

振り向くと目に映った蓮の姿は弱々しくて、キングというより捨てられた
子犬のようで・・・。

これじゃあ、私がいなきゃダメじゃない。

「他の女には目も合わせないで、何処にも触れさせないで。
 蓮に触れていいのは、私だけなの!」

「ああ。」

「太々しいくらい俺様でいて、もう、弱い蓮は見たくない。」

「ああ。」

「エッチは程々にして。」

「無理だ!」

即答かよ!

「好きな女と一緒にいたら抱きたくなるのは、どうしようもないだろう。」

そう言って私の唇に自分の唇を重ねた。
何度も何度も触れる唇は、次第に深くなっていき舌を絡め合う。

吐息と共に唇を離すと「もう、絶対に離さない。」そう言って、蓮は強く
抱きしめた。

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