気まぐれな猫と俺様束縛系飼い主のちょっと危険で甘い生活
クリスマスプレゼント
ホテルのロビーには大きなクリスマスツリーがディスプレイされ今夜の
気分をより一層盛り上げる。

蓮は私の腰に手を回し、二人寄り添いながら歩いていると周りの女達の
視線が蓮に向けられているのが分かる。

誰もが振り返り、そして魅了してしまうキングと呼ばれる男。

‟ ゴメンね。この極上の男は誰にも譲れない私の男なの ”

そんな心の声を胸にしまい、蓮にエスコートされるままエレベーターで
35階のフレンチレストランに向かう。

「黒瀬様、いらっしゃいませ。ご案内いたします。」

案内された場所は、夜景の見える個室でキャンドルの明かりが雰囲気を
演出している。

テタンジェのシャンパンをオーダーし、グラスを合わせて一口飲むと
クリーミーな口当たりと芳醇な味わいに贅沢な気持ちになる。

「料理はコースで頼んである。」

「たまにはこんな贅沢もいいかもね。」

いつもとは違う雰囲気に私の気分も上々だ。

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