青いスクラブの王子様。~私が惚れたのは、一等級の外科医だった件~


「お待たせしました!」


先週テンちゃんに予定を聞いたところ、彼もその日は午後半休をとれそうだということで火曜の今日、ベリーヒルズビレッジで待ち合わせをした。
いつも迎えに来てもらってばかりでは悪いし、待ち合わせをしたことがないと思い立ち、提案したまでだ。


「行くか」


実はテンちゃんと会うのは、数日ぶり。
彼とお付き合いするようになってからは、姉のお見舞いに言った際もテンちゃんをこっそり見るのは我慢している。

会いたい時に会える、とまではいかないが、遠かった彼は今とても近くにいるのだから。

彼は忙しいし、今回も久しぶりのテンちゃんの格好良さに勝手に緩む頬を引き締めるので精一杯の私だけど。


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