青いスクラブの王子様。~私が惚れたのは、一等級の外科医だった件~
目的の遊園地へ着くと、入場チケットを二枚購入し、十六時過ぎの今、帰宅する人達と入れ替わるように、可愛らしいアーチをくぐった。
日没まではまだあるけれど、三月だからまだ日は短い。
あたりはあっという間に暗くなるだろう。
その前に、せっかくだからと夜は運営していないアトラクションを楽しんだ。
テンちゃんは絶叫系が苦手だという意外な弱点を見つけてしまって喜んでいるなんて、墓場まで持っていくくらいの事案だ、これは。
一時間もしないうちに日が落ち始め、十八時にもなると、園全体がライトアップされた。
その中でも一際目を引くのは、鮮やかに色付いたゴンドラ。一定の速度で回り続けるそれは、風が吹く度少しだけ揺れる。
この遊園地の夜の主役といった感じだ。
実際あの大きな観覧車は、カップルが赤色のゴンドラに乗り、それがいちばん高いところに登った時に、キスをすると永遠に結ばれるというジンクスがある。
ありきたりなものだけど、テンちゃんとならどんなものでもいい。
…問題は、それをどうやってテンちゃんに伝えるか、なんだよなぁ…。