青いスクラブの王子様。~私が惚れたのは、一等級の外科医だった件~



「久しぶりだね、元気だった?」

「うん変わりないよ。海馬さん、こっちに来てたんだね」

「花菜(はな)でいいよ〜。一昨年結婚して、去年旦那さんと東京出てきた。」

「そっか、あ、ということは、もう海馬じゃないんだね。私もみやびでいいよ」


なんとこの店は花菜ちゃんのご主人のお店だという。
現在妊娠七ヶ月らしく、お腹はぽっこり膨らんでいた。

卒業してから今までの話に花を咲かせていると、さっき私がならした鐘が鳴った。


「あ、こんにちは!天ヶ嶋さん!」


聞き覚えのある苗字にまさかと思い振り返ると、そこにいたのはテンちゃんではなかった。


「たっちゃ〜ん、天ヶ嶋さんいらっしゃったわよ〜!」


花菜ちゃんがご主人を呼びに店の奥へ消えると、テンちゃんと同じ苗字の男性が私を見て、あ、という顔をする。


知り合い…じゃないよね。

なんかテンちゃんに似ている気がするけど……


私が忘れているのかと記憶を辿っていると、男性は「鳥飼みやびさん、ですよね?」と遠慮がちに私の名前を呼んだ。


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