青いスクラブの王子様。~私が惚れたのは、一等級の外科医だった件~
「はぁ〜、それは正解よ。みやびちゃん、女の勘は鈍ってなかったのねぇ」
仕事帰りに寄ったてぃーので、私は昨日のことを花菜ちゃんに話した。
彼女に正解だと言われたら、私の憶測の信憑性は増す一方だけど、勝手に決めつけるのは良くないとも思う。
でももし、私たちの考えがあたっていたなら、私は星莉さんに何一つ勝るところがない。
容姿だけでなく、私よりも彼に距離が近いのは星莉さんだ。
彼女ですらない私は、幼馴染で昔からよく一緒にいたのだろう星莉さんには敵わない。
今は私のことを好きだと言ってくれるテンちゃんも、星莉さんの気持ちを知ったら私の事なんて忘れてしまうかもしれない。
…彼の好きも信じられず、どんどん思考が落ち込んでいくのは、彼にとっての私の立場が曖昧だから、なのかな…。
名前の付けようのない私たちの関係だから、テンちゃんにいくら好きと言われようと、ちょっとしたことで不安になってしまう。
……なら、私も好きだと言ってしまおうか。