Sweet break Ⅳ
『えっと、お二人は…?』
『須賀君とは同期なの』
『そ。ついでに関もな』
『そうそう、ちなみに須賀君は一見怖そうだけど、甘いもの大好きなスイーツ男子だから安心して』
『おい、倉沢。ソレ完全な個人情報だろ』
『言っておくけど、未来君のご実家って洋菓子店らしいよ』
『えっマジか!?』
『はい、鎌倉の駅近なんで、近くにいらしたときは是非。もちろん、サービスするように言っときます』
『行く行く!是非とも行かせてもらうよ』
須賀君が目を輝かせて即答すれば、未来君は自分の手帳の端を切って,実家のお店の名前を書き、早速須賀君に手渡している。
”店の名物はマシュマロの入ったシュークリームなんです”と話す未来君の言葉に、須賀君がますます嬉しそうな顔を見せる。
『いや~未来君、君、本当に良い奴だな』
『ちょっと須賀君、私に何か用事があったんじゃないの?』
完全にここに来た主旨を忘れかけていた須賀君は、ハタと思い出したように私の方に向き直り、『そうだ、倉沢に頼みがあるんだった』と我に返る。
『実は来週の金曜に、俺が主体の会議があってさ、倉沢悪いんだが、その資料を作ってもらえないかな?』
『来週末なら、まだ時間あるじゃない』
『それがさ、俺明日っから急に出張で福岡まで行くことになって、そっちの件で一杯一杯で時間が無い。おまけに俺の担当してくれてる営業事務の子が、虫垂炎(盲腸)で入院しちゃって、2週間は休むらしいんだ』
とことんツイてないらしい須賀君は、『同期のよしみで、何とか頼むよ』と大げさに手を合わせて頭を下げる。