Sweet break Ⅳ
彼の状況には同情しつつも、通常業務にプラスして、今は未来君のサポートをしている身としては、やはり躊躇してしまう。

それも簡単な文書1~2枚ならともかく、会議資料となればかなりの労力や時間を割かれることは必須で、そう安々と受けられるものでもない。

『引き受けてあげたいけど、営業の会議資料なんて、そんな簡単には…』
『もちろん資料って言っても必要なものは全部そろってるし、量はちょっと多いけど、後はもうまんま打ち込むだけで良いようになってるからさ』
『う~ん…でもねぇ…』
『実はさっき、ダメ元で関にも頼んでみたんだが、アイツにも手一杯だって、断られた』
『関君に?』
『奴ならこの程度の打ち込み、数時間もあれば終わるだろ』
『それは…まぁ確かに』
『でも何だが、関がサポートしてる子がデカいプロジェクトの経営プランの作成を任されたとかで、こっちまで手が回せないらしい』

そういえば、最近、関君と落合さんが何か大きな仕事に携わっているらしいことは、噂で聞いていた。

てっきり関君メインの話だと思っていたのだけど、あれって落合さんが受けた仕事だったんだ…。

『な、倉沢、頼む!庶務は全社員の味方だろ?』

確かに、社内の困りごと対応は”何でも屋”の異名をもつ庶務課の仕事の一つでもあるけれど…。

余程困っているのか、もう一度手を合わせて拝むようなしぐさで頭を下げる須賀君に、さすがに観念せざる得ないと思った瞬間、

『僕がやります』

それまで黙っていた未来君が、唐突に発言する。
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