政略結婚の甘い条件~お見合い婚のはずが、御曹司に溺愛を注がれました~
そう言ってチュッと音を立てて唇に触れる。
そんな報復ならいつだって大歓迎。菜摘もキスで返す。
「理仁さんは別格です。イチゴはこうして抱きしめてくれないし、キスもしてくれないですから」
「手と口があってよかったって、今ほど思ったことはないよ」
クスッと笑い、コツンと額を合わせる。間近で絡んだ熱視線に胸が高鳴っていく。
理仁の愛はイチゴよりもとびきり甘くて、一度はまったら絶対に抜け出せない。そんな彼のそばが菜摘の居場所であって、そこにずっといたいと願う。
「理仁さん、私を見つけてくれてありがと」
理仁が雑誌を見ていなかったら、今の菜摘は彼を知らないまま。十四年前に差し出した母お手製のハンカチが、こんなにも大きな幸せを運んでくるとは思いもしなかった。
まるで導かれたような再会が菜摘を途方もない愛で包み込む。
「菜摘、一生俺に愛される覚悟はいいか?」
「はい。でも理仁さんも覚悟してくださいね。私もたっぷり愛しますから」
ふふっと笑い合い、どちらからともなく唇を重ねたふたりは甘いキスで愛を誓い合った。
END


