カラダから始まる政略結婚~一夜限りのはずが、若旦那と夫婦の契りを交わしました~
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「あの、センリさん、どこへ向かうんですか?」
「いいところ」
導かれるままエレベーターに乗る。スマートにカードで会計を終えた彼は、私の分まで払ってくれたようだ。
さりげなく奢られて「払います」と言ったものの、「いいよ。カッコつけさせてくれてありがとね」なんて斜め上のセリフが返ってきた。
なんだか、エスコート慣れしている気がする。
外見も内面も、世の女性が放っておかないだろうと容易に想像がつくほどの男性とエレベーターの中でふたりきりなんてシチュエーションは、夢にも思わなかった。
やがて、階数が点滅して扉が開いた。目の前に広がった光景に息を呑む。
磨かれた大きなガラスの向こうに見えたのは、黒いドレスにダイヤモンドをちりばめたような夜空と、光り輝くビル群だ。
百八十度どこを見渡しても、言葉を忘れるほど美しい夜景が遠くまで続いている。
限られた友人との外食以外は夜間の外出を控えていたため、こんな景色があるとは知らなかった。目に映るどれもがテレビの中継とは桁違いの輝きで、胸が躍る。
「あの、センリさん、どこへ向かうんですか?」
「いいところ」
導かれるままエレベーターに乗る。スマートにカードで会計を終えた彼は、私の分まで払ってくれたようだ。
さりげなく奢られて「払います」と言ったものの、「いいよ。カッコつけさせてくれてありがとね」なんて斜め上のセリフが返ってきた。
なんだか、エスコート慣れしている気がする。
外見も内面も、世の女性が放っておかないだろうと容易に想像がつくほどの男性とエレベーターの中でふたりきりなんてシチュエーションは、夢にも思わなかった。
やがて、階数が点滅して扉が開いた。目の前に広がった光景に息を呑む。
磨かれた大きなガラスの向こうに見えたのは、黒いドレスにダイヤモンドをちりばめたような夜空と、光り輝くビル群だ。
百八十度どこを見渡しても、言葉を忘れるほど美しい夜景が遠くまで続いている。
限られた友人との外食以外は夜間の外出を控えていたため、こんな景色があるとは知らなかった。目に映るどれもがテレビの中継とは桁違いの輝きで、胸が躍る。