カラダから始まる政略結婚~一夜限りのはずが、若旦那と夫婦の契りを交わしました~


「ごめん。実は、茶会に参加できなくなったんだ」

「えっ。どうしてですか?」

「前に、和カフェの話をしただろう?桃の意見を取り入れて、美澄屋で浴衣をレンタルしてカフェに行くと割引になるシステムを導入したんだけど、浴衣の納品でトラブルがあったみたいでさ」


 話によると、美澄屋の担当者が納品の期日を間違えて伝えてしまい、オープンに間に合わなくなってしまったそうだ。夏季限定のイベントで、予定がずれるのはあってはならないミスである。

 店の責任者として、千里さんが話をつけにいかなければならず、ちょうど指定された打ち合わせ日が茶会と被ってしまったらしい。

 こちらのミスならば、別日に変えてくれとも言えないだろう。


「楽しみにしてたのに、ごめんね。ひとりで行くのは不安だろう?急で申し訳ないけれど、美冬には欠席の連絡を俺から伝えておく」


 はっとした。

 茶会はお茶を楽しむのが一番の目的であるが、美澄家にとっては大事な交流の場でもある。

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