旦那様、離婚はいつにしましょうか~御曹司と清く正しい契約結婚~
 たしかに夫婦仲が悪くなって離婚に気持ちが向かっても、ビジネスが絡んでいては簡単に別れられないだろう。


 お金に困ることもなく贅沢な暮らしができていいな、くらいにしか思っていなかったけど、御曹司って大変なんだ。


 彼の場合、仕事はすこぶるできる人なので親の七光だとはまったく思わないが、もっと楽して人生を送れるものだと勘違いしていたかも。


「そうですね。それはお気の毒だと思います。是非、素敵な伴侶(はんりょ)を見つけてください。私は失礼し――」


 立ち上がろうとしたのに、身を乗り出してきた彼に腕を掴まれてできなかった。


「七瀬。俺と契約しないか? 俺はビジネス絡みの結婚から逃れるため、七瀬は木内たちの結婚式に夫を連れていくため。一応俺なら恰好つくだろ?」


 そりゃあ、次期社長なんてとんでもない優良物件。

 見合い話が次々舞い込むほどだし、容姿もかなりレベルが高い。
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