旦那様、離婚はいつにしましょうか~御曹司と清く正しい契約結婚~
 熊沢さんにした対応は、完全に無意識なのだと知った。


「先ほどの熊沢さん、ちょっと愚痴をこぼしただけです。できないと仕事を放棄したわけでは――」

「あ……」


 上司相手に失礼かとも思ったけれど、せっかくうまくいき始めているのだからと伝えれば、途中で気づいたらしい彼はバツの悪そうな顔をする。


「俺、またやったのか」
「そんなに反省されなくても」


 肩を落としている様子に慌てたものの、彼は首を横に振った。


「七瀬に仲良くやっていこうと言われて気をつけていたつもりだったんだが……。俺はまだまだだな」

「あぁっ! 相馬さんに悪気がないのはわかっていますから。出しゃばった真似をしてすみません」


 まずい。私が雰囲気を悪くしてる?


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