悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
いつになく真剣なレオンティーナの様子に、ヴィルヘルムも思うところがあったようだ。同じように真剣な表情で彼は返してきた。
「わかった。約束する。俺は、君の話を最後まで聞くし、何があっても口外しない」
ヴィルヘルムは、レオンティーナの目をまっすぐに見据え、そう口にした。彼が一度口にした以上、裏切ることはない。
「私は……私は、かつて、この国の皇妃でした」
レオンティーナの口から飛び出してきたあまりにも思いがけない言葉に、ヴィルヘルムは目を見開く。だが、約束通り最後まで黙って聞くつもりなのだろう。それ以上は言葉を発しようとはしなかった。
「その時、このヴァスロア帝国は滅亡に瀕していました。流行り病で民は死に、飢饉によって飢え――そして、それに拍車をかけたのが皇帝皇妃の散財でした」
あの高い塔で、ソニアから聞いたことを思い出しながら口にする。
「反乱が起き、皇帝一族は捕らえられ、処刑されました。散財により、国を傾けたという罪で」
「処刑されなかった者は?」
「病死、暗殺、そして戦死。ほとんど命を落としたと思います。そして、最後に処刑されたのが、皇妃レオンティーナです」
「わかった。約束する。俺は、君の話を最後まで聞くし、何があっても口外しない」
ヴィルヘルムは、レオンティーナの目をまっすぐに見据え、そう口にした。彼が一度口にした以上、裏切ることはない。
「私は……私は、かつて、この国の皇妃でした」
レオンティーナの口から飛び出してきたあまりにも思いがけない言葉に、ヴィルヘルムは目を見開く。だが、約束通り最後まで黙って聞くつもりなのだろう。それ以上は言葉を発しようとはしなかった。
「その時、このヴァスロア帝国は滅亡に瀕していました。流行り病で民は死に、飢饉によって飢え――そして、それに拍車をかけたのが皇帝皇妃の散財でした」
あの高い塔で、ソニアから聞いたことを思い出しながら口にする。
「反乱が起き、皇帝一族は捕らえられ、処刑されました。散財により、国を傾けたという罪で」
「処刑されなかった者は?」
「病死、暗殺、そして戦死。ほとんど命を落としたと思います。そして、最後に処刑されたのが、皇妃レオンティーナです」