悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2
(……私が行けば、たしかにおさまるのかもしれないけれど)
レオンティーナが嫁げば、アーシア王国とヴァスロア帝国の間に近しい関係が生まれることになる。ヘイルダート王国やザリロッド王国の動きが見えない今、アーシア王国と結ぶのも正しいことかもしれなかった。
「……今ので、俺個人はあの人が嫌いになった」
ぼそりとヴィルヘルムが言う。彼がそんな風に、好悪の感情をあらわにするのは珍しい。レオンティーナが目を瞬かせると、目尻にたまった涙がそっと払われる。
「君に、こんな顔をさせたんだから許せない。そこの池に放り込まなかっただけ、ありがたいと思ってもらいたいものだ」
「……とりあえず、今回は流しましょう。ルイーザ様も、思うところがあったようですし」
「ルイーザには、あとでお説教しないといけないな」
ふたり、顔を見合わせる。それから、どちらからともなく小さく吹き出した。
ファブリスのことは、まだ好きにはなれないが――少なくとも、以前のように顔を合わせたとたん、怯えるということはなくなりそうだ。
レオンティーナが嫁げば、アーシア王国とヴァスロア帝国の間に近しい関係が生まれることになる。ヘイルダート王国やザリロッド王国の動きが見えない今、アーシア王国と結ぶのも正しいことかもしれなかった。
「……今ので、俺個人はあの人が嫌いになった」
ぼそりとヴィルヘルムが言う。彼がそんな風に、好悪の感情をあらわにするのは珍しい。レオンティーナが目を瞬かせると、目尻にたまった涙がそっと払われる。
「君に、こんな顔をさせたんだから許せない。そこの池に放り込まなかっただけ、ありがたいと思ってもらいたいものだ」
「……とりあえず、今回は流しましょう。ルイーザ様も、思うところがあったようですし」
「ルイーザには、あとでお説教しないといけないな」
ふたり、顔を見合わせる。それから、どちらからともなく小さく吹き出した。
ファブリスのことは、まだ好きにはなれないが――少なくとも、以前のように顔を合わせたとたん、怯えるということはなくなりそうだ。