お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~
……果歩が出していたからだと言えばそれまでだけれど。
晴臣はブリーフケースから書類の束を取り出してテーブルを滑らせた。
「な、なんでお前がそんなこと知ってるんだよ」
それを慌てたように手にした幸人は眉根を寄せて晴臣を睨んだ。
晴臣は、いつの間にそんな情報を手に入れていたのだろう。
「調べればすぐだよ。あなたが果歩のアパートや職場を突き止めたのと同じ。それほど難しくはない。金輪際、果歩には近づかないようにお願いしたのを忘れたとは言わせない」
「そ、それなら慰謝料をよこせ。俺から果歩を奪ったんだから、そうして当然だ」
「なっ、なに言ってるのよ」
思わず果歩が口を挟んだら、文代が宥めるように背中をさする。晴臣も〝大丈夫だよ〟といった優しい眼差しを送ってよこした。
「それは言いがかり。もっと言ったら強請りと同様だと知らないようだ」
「うるせー。そんなの俺の知ったことか」
「それなら、以前あなたがここで果歩に言った言葉を聞かせようか」