お見合い夫婦!?の新婚事情~極上社長はかりそめ妻を離したくない~

本当にその通り。文代に突っ込まれて返す言葉もなく、ただただ恥ずかしい。呆れられただろうと思いチラッと晴臣を見たが、彼は優しい笑顔を浮かべていた。


「ともかくふたりとも座りましょ」


文代に勧められ、果歩は彼の向かい側、文代の隣に腰を下ろした。


「よかったわぁ、こうしてふたりを引き合わせることができて。絶対にお似合いだと思っていたけど、私の勘はやっぱり間違っていなかったわ」


文代は両手を胸の前で組み、果歩と晴臣を交互に見て目をキラキラさせた。

簡素なものでもお見合い。ヘアメイクはいつも以上に気を使ったし、お気に入りのワンピースも着てきた。
それでも、想像を大きく上回る美麗な男を前にして気が引ける。安易な気持ちで〝お願いごと〟をしようとここまでやって来たが、本当に頼んでもいいものかと土壇場で迷いが生じてきた。

様子をうかがうべく彼を盗み見たら、育ちの良さそうな優雅な微笑みが返された。背筋もピンと伸び、超をいくつつけても足りないくらい紳士の空気をまとっている。
そんな彼を見ただけで、勝手に鼓動が速まるからかなわない。
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