きみは微糖の毒を吐く
少し背伸びして、絢斗くんの唇を奪う。
そっと触れて、離れて、また触れて。
絢斗くんの唇を啄んで、驚いてるその目を見つめる。
「上目遣いは反則じゃね?」
絢斗くんが覆いかぶさるように私の頭を抱えて、さっきよりずっと甘いキスをする。
足の力が抜けてしゃがみこんだ私を満足げに見つめて、「俺に勝とうとしてんじゃねーよ」なんて笑う。
……ああもう、本当にずるい。
一生勝てるわけないじゃないか。
私がどれだけ絢斗くんのこと好きか、知らないくせに。
そうやって簡単に好きにさせないでよ。