14日間の契約結婚~俺様御曹司の宇宙最強の恋物語~

「ちょっと待ちなさい、愛人」

 呼び止められ。

 なんだ? と言わないばかりの目を向けた愛人。

「お前に紹介したい人がいる」
「紹介? 」
「ああ、私の親友だ。お前に是非会わせたいから、時間作ってくれないか? 」
「…忙しいから無理。…紹介なんていらないから」

 それだけ言って、愛人は去って行った。

 萌は悲しげな目をして、そっと視線を落とした。


「おはようございます、社長」


 かん高い声を上げて茂代がやって来た。


「おはよう矢盛さん」
「社長。メール見てます? 」
「メール? 」
「ええ、まだですか? メールチェック」
「ああ、今来たばかりだから」
「そうでしたか。じゃあ、早くチェックして下さい。とんでもないことが、流れているんです」


 茂代に背中を押されて、萌は社交室へ向かった。


 社長室へ来た萌はさっそくメールチェックを始めた。
 ちょっと誇りが画面にかぶっているのを見た萌は、鞄から雑巾を取り出した。
 その雑巾は…紫色の雑巾だった…。


 メールチェックをしている萌を、期待の眼差しで見ている茂代。


「ん? 」

 萌は(笹野リラ。元AV女優・父親はヤクザで母親は風俗嬢だった)という表題のメールを目にして開いた。

 だが…


「はぁ? …」


 内容は空白で、代わりに茂代がメールを打っている姿と、合成写真を作っている姿が写っていた。

 ニヤニヤ笑っている茂代。

 メールの内容はリラを中傷する内容で、写真も合成してリラのヌード写真を作っている姿だった。


「社長どうです? すごいメールじゃないですか? 」

 作り笑いをして話しかけてくる茂代に、萌は呆れた溜息をついた。

「矢盛さん。…悪いが、私の秘書から外れてもらえるだろうか? 」
「え? 」

 萌はメールを閉じた。

「私の秘書は、今日から笹野さんにお願いすることにした。君は…そうだなぁ…」

 少し厳しい目をして萌は茂代を見た。
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