五年越しの、君にキス。



夕飯を食べて部屋に戻ると、部屋に付いているお風呂を沸かしてゆっくりとバスタブに浸った。

再会した伊祥がひとりで住んでいたのは、一戸数億円という噂のベリーヒルズビレッジ内にある高級レジデンスだった。

そこに一緒に住むと聞かされたときは驚いたけれど……

不思議なことに、暮らしているうちに少しずつだけど豪華な外装や内装に意識が慣れていく。

婚約して、結婚までの同棲という条件を突きつけられたときは、伊祥が自室として使っているキングベッドの部屋で一緒に寝ることを強要されまいかと怯えたけれど……

一緒に住み出した初日に伊祥が私に与えたのは、ダブルベッドの置かれたバスルーム付きのゲストルームだった。

来客用に普段は空けてあるらしいこの部屋は、伊祥の部屋には負けるけれど、充分に広くて居心地がいい。

洗面所は大きな鏡が付いていて綺麗だし、一流ホテルみたいな洗い場付きの広いバスルームだって最高だ。

しかも、ジェットバス付きだから、日々の立ち仕事の疲れがめちゃくちゃ癒される。

< 44 / 125 >

この作品をシェア

pagetop